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精神科に行くと身体技術は落ちる?不安になる理由と現場目線の考え方

精神科に興味はあるけれど、
「点滴や採血ができなくなりそう」
「急変対応に弱くなりそう」
「一般科に戻れなくなるのでは」

と不安に感じる看護師さんは多いです。

特に新人看護師や若手看護師、一般科から精神科への転職を考えている人にとって、身体技術が落ちる不安はかなり大きいと思います。

結論からいうと、精神科に行くことで使う機会が減りやすい身体技術はあります。
ただし、すべての看護技術が落ちるわけではありません

反対に鍛えられる能力もあります。

精神科では、身体技術とは別に、観察力・判断力・アセスメント力・危険予測力などが鍛えられます。

この記事では、精神科に行くと身体技術は落ちるのか、どんな技術が落ちやすいのか、精神科で伸びる看護技術は何かを現場目線で整理します。


目次

精神科に行くと身体技術は落ちるのか?

結論、使わない技術は落ちやすいです。ここでは正直に書きます。

精神科では一般科に比べて、点滴・採血・ルート確保・急変対応の頻度が少ない病棟もあります。
そのため、日常的に身体技術を使う病棟と比べると、手技に対する自信が落ちることはあります。

ただし、これは精神科だからというより、
「普段使わない技術は不安になりやすい」
という話です。

精神科で落ちやすい身体技術

点滴・採血・ルート確保

精神科病棟では、一般科ほど毎日点滴やルート確保を行うわけではないことがあります。
特に慢性期精神科では、処置の頻度が少ない病棟もあります。

そのため、精神科に長くいると、

・手順はわかるけど自信がない
・久しぶりだと緊張する
・一般科のスピード感に不安を感じる

ということは起こりやすいです。

急変対応

急変対応も、一般科と比べると経験頻度に差が出やすい部分です。

精神科でも急変はありますが、日常的に急変対応を経験する病棟ばかりではありません。
そのため、一般科に戻る可能性がある人は、BLSや急変時対応の流れを定期的に復習しておく必要があります。

精神科でも必要な身体管理はある

精神科でも身体を見なくていいわけではない

精神科というと、心のケアやコミュニケーションが中心と思われがちです。
しかし、精神科でも身体管理は必要です。

特に慢性期精神科では、高齢の患者さんや身体疾患を持っている患者さんもいます。

むしろ精神科でのフィジカルアセスメントは一般科よりも重要な観察項目となりうることもあります。

抗精神病薬の多くは副作用として「嚥下機能低下」「便秘」などが生じやすいです。

また、身体症状を適切に訴えることができない患者さんも多くいます。

派手な処置は少なくても、日々の小さな変化に気づく力はかなり重要です。

身体技術だけが看護技術ではない

精神科で伸びる看護技術もある

この記事で一番伝えたいのはここです。

身体技術は看護師にとって大切です。
ただし、身体技術だけが看護技術ではありません。

精神科では、

・観察力
・アセスメント力
・判断力
・危険予測
・患者さんとの距離感
・言葉にならない変化に気づく力

が鍛えられます。

たとえば、患者さんの表情、話し方、動き、生活リズム、他患者との関係性などから、状態の変化を予測する場面があります。

目に見える処置だけではなく、
目に見えにくい変化を観察し、判断する力
が精神科では求められます。

一般科でも内科・外科、消化器・呼吸器・循環器で診る場所が違うように精神科でも診る場所が違うだけです。

過度に不安になる必要はなく、その場所に合った能力を伸ばしていくことのほうが大切です。

一般科に戻る予定がある人は注意が必要

精神科経験が長くなるほど不安は増えやすい

一般科に戻ることは不可能ではありません。
ただし、精神科での経験年数が長くなるほど、身体技術に対する不安は出やすくなります。

特に、

・点滴
・採血
・ルート確保
・急変対応
・モニター管理

などは、経験していない期間が長いほど不安になりやすいです。

だからこそ、「精神科に行ったら終わり」ではなく、
一般科に戻る可能性があるなら、学び直す姿勢を持っておくことが大切
です。

精神科でも全くないわけではありません。

数少ないチャンスを経験として活かして学ぶ姿勢があれば、一般科に戻っても問題なく働けると思います。

身体技術を落とさないためにできること

身体疾患の勉強は続けておく

精神科で働く場合でも、身体疾患の勉強は続けておいた方がいいです。

特に、

・高血圧
・糖尿病
・誤嚥性肺炎
・便秘
・脱水
・転倒後の観察
・抗精神病薬の副作用
・せん妄との違い

などは精神科でも関わる機会があります。

精神科だから身体を見なくていい、ではありません。
むしろ、精神症状の影に身体疾患が隠れていることもあります。

精神科に転職する前に確認したいこと

精神科に興味がある人は、求人を見る前に、

・採血や点滴の頻度
・身体合併症への対応範囲
・急変時の体制
・内科との連携
・教育体制
・慢性期か急性期か
・高齢患者さんが多いか

などを確認しておくと安心です。

精神科といっても、病院や病棟によって身体管理の多さは違います。

精神科に行くか迷っている人へ

身体技術を最優先したいなら慎重に考える

身体技術をどんどん経験したい人、処置の多い現場で成長したい人は、精神科だけに絞ると物足りなさを感じる可能性があります。

人との関わりや観察を深めたいなら精神科は選択肢になる

一方で、患者さんとの関係性、観察、アセスメント、危険予測に関心がある人にとって、精神科は学びの多い分野です。

身体技術が落ちる不安だけで、精神科を選択肢から外すのは少しもったいないです。

まとめ:精神科では落ちる技術もあるが伸びる技術もある

精神科に行くと、点滴・採血・ルート確保・急変対応など、使う頻度が少ない身体技術に不安が出ることはあります。

ただし、精神科に行ったから看護師としての技術がすべて落ちるわけではありません。

精神科では、観察力・判断力・アセスメント力・危険予測力など、別の看護技術が伸びます。

大切なのは、身体技術が落ちるかどうかだけで判断するのではなく、
自分がどんな看護を学びたいのか、将来どんな働き方をしたいのかを考えること
です。

身体技術が落ちる不安だけで、精神科を選択肢から外さなくても大丈夫です。
精神科で伸びる看護技術も、確かにあります。

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この記事を書いた人

精神科で働く男性看護師。精神科歴10年、管理職歴2年。
精神科に興味はあるけど一歩踏み出せない看護師さんに向けて、仕事内容・向き不向き・転職前に知っておきたいことを現場目線で発信しています。
精神科をすすめるだけでなく、「自分に合うか判断できる情報」を届けるブログです。

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